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2009 · 09 · 12 (Sat)
16:42

スキップ

『スキップ』、読み終わりました。
追記にて、感想文のような、語りのようなものです。うまくまとまってないかもだし、書き切れてないこともあるかもだけど。まぁそれはそれで。

ちなみに池ちゃんの脳内ボイスは、高山みなみさんでした。(しらんよ)

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っつうか、まったく違う話で申し訳ないですが、明日、大漫才があるようです。予約せにゃー!もうハードディスクの残量ほんまやばいと思うねんけど!

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では感想です



この人は どうしてこんなに17歳の心がわかるのか、すごくピタッとくるから不思議。違和感がないのね。違和感がないから、心にスッとしみ込んでくる。もちろん良い面も苦い面も。揺れる心も。若さをギュッと冷凍保存したみたいな(?)。
きっと、親世代が読んでも同じなんじゃないかな。共感できるポイントは往々にして存在してると思います。むしろ私以上に。かも。
文化祭、球技大会、体育館。すべてがリアル。北村さんが元高校教師だからだろうか…。
話は逸れますが、心のなかで、あだ名をつけているのも共感できました(笑)

そして、作者とは異性のはずの主人公が、これまた違和感がない。世代も性別も越えちゃったよ、みたいな。
心の強さがなんだか理想的で、綺麗なんですよね。まっすぐで。しかし ふと自分に重ねることもできるような部分もある。作者は女性かと思わせる程である。なんかすごい わかってくれてる、と思う。
この人は、元々覆面作家だったそうだが、当時女性ではないかと思われたのにも納得。

前にも既に書いたことでありますが、知的な表現力の豊かさにも終始感服いたしておりました。私もこんな文章書けたら良いのにな。
色や質感についての表現も、北村さんの特徴であったようです。

細かいエピソードのひとつ一つも、厚みを増していく。おもしろい。私には よくわからないエピソードがあったとしても、おもしろい。世界が広がる感じがする。この物語においては、“今”の世界と“昔”の世界の違いが、肌で感じられるよう。解説に書かれていた、“神は細部に宿りたもう”とは、言い得て妙だと思う。
でも、よく思いつくな、と思う。これまた解説によると、すべては“記録”からでなく、“記憶”から出てきたものだそう。

箱入り娘と池ちゃん、なにかリンクすることあるのかな、と思ったけど、そうでもなかったのか…。そこがまた、物語的じゃなくて逆にいいのかな?
でも、きっと、箱入り娘の中に池ちゃんを見てたんだろうな…なんていう妄想。



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